起業初心者が知っておくべき「4つの勘違い」を徹底解説

起業に必要なものは何だと思いますか?と初心者の方に質問をさせていただくことがあります。そうすると、決まって出てくる回答は次の4つのことです。
② 資金
③ 会社設立
④ 人脈
あなたも、どれか一つは同じ言葉が浮かんだのではないでしょうか?
もし、そうであるなら、それは大きな勘違いです。実は、これらは起業するのに必須ではありません。あればあったで越したことはないくらいのものです。
とは言え、きっと、あなたは百歩譲ったとしても「資金はいるでしょ、 何をバカなこと・・・」と思ったでしょうね。
確かに資金は必要です。でも、あなたが想像している内容でありません。
今日は、起業初心者の方が一歩踏み出す足かせとなってしまう「4つの勘違い」を徹底して解説したいと思います。
目次
「能力や資格」が必要は単なる思い込み

起業初心者の方は知識・ノウハウ偏重主義な人が多いものです。それが高じると資格をとるなんてことを考えがちです。ここが最初の勘違いとなります。それには、まず知っておいて欲しいことがあります。それは「起業とは、どういうことなのか」かです。
シンプルに考えてみましょう。起業は読んで字のごとく「わざをおこす」ですね。つまり、「自分で仕事を創り出すこと」です。あなたが創り出したお仕事で食べていくということになります。
では、ここで質問です。
◆自分で創り出したのに資格がないと仕事になりませんか?
そんなことはありませんね。
あなた自身が創り出した仕事なんですから、能力も資格も関係ありません。ましてや、能力とは第三者が後からその人を評価した結果のことを言います。最初からあの人には能力あるとは言いません。起業していくなかで必要な能力や資格を判断し身に着けていくものです。
長年会社勤めをしていると業務知識は豊富。さらに資格を持っていたりもします。どうしても知識優先、資格優先で物事を考えがちです。自分が知らないことは誰かに頼り仕事を進めていきます。
起業は基本一人で考え、行動し、結果を求めます。会社員との違いは、知識の量よりも行動を優先します。理由は知識がいくらあっても結果は出ないからです。つまり、成功することあれば、失敗も出てきます。うまくいけば、さらに良くしよう、そうでなければ、今度はしくじらないようにしようと勉強します。そこで、初めて必要な能力に気づきます。
現場に即して学ぶ。成功も失敗も成果。そこで得たものが本物の知識です。最初から能力・資格は必要ではないということです。
起業に必要な「本当の資金」とは

起業に必要なことは、開業するための資金を調達することと、思い込んでいる初心者の方が多いものです。これが二番目の勘違いです。
起業には2つのパターンがあることを知っておきましょう。それは「大きく始める」と「小さく始める」です。人それぞれの考え方はあるでしょうが、私は「小さく始める」をお薦めします。理由は「リスクを最小限」に起業できるからです。
「大きく始める」とは、どういうことでしょうか?
例えば「在庫型ビジネス」です。この場合、店舗を借りる、人を雇う、商品・材料の仕入れに伴う借入など数百万の資金調達が必要です。「高いリスク」ということになります。身近な例では「食の提供型ビジネス」居酒屋、ラーメン屋などがあげられます。
「小さく始める」とは個人事業主として起業することです。
例えば、積み重ねた経験・知識を教える「ある種の先生業」これは身体一つでスタートできます。また、好きな手作りアクセサリーのような製造販売であれば、経費をかけずに「ネットショップ」などです。
モノを売ることに実店舗は必要でしょうか。ネットショップでも充分に稼げます。「場を提供」するにもインターネットを利用した婚活ビジネスのような、ある種のコミュニティもあります。
食を提供するにしても、考え方を変えれば「ノウハウ」を教えるのではどうでしょうか。教えながら、あなたのファンが集まった時点で店舗を構えれば良いのではないでしょうか、いきなり店舗を借りて、集客できず家賃に悩むことはありません。
借り入れをせず、自己資金の範囲、社員は自分一人、事務所は自宅などが上げられます。手続きも「開業届」一枚で終わりです。自宅が事務所で何か問題ありますか?「〇〇を教える」のであれば、開催に合わせて、ワーキングスペースを借りれば済みます。「支出を最小限」にできることです。
起業を軌道に乗せるには時間も必要です
最初はあなたのこと、あなたの商品を知ってもらうためにコツコツと宣伝していきます。その間は不安定な収入です。生活することに気持ちが集中するあまりパート・アルバイトの比重が高くなる。家族の不安も出てきます。モチベーションは下がる一方。これでは、起業がおろそかになってしまいます。本末転倒です。
社会保険・税金も知っておきましょう
国民年金、健康保険、住民税、所得税について知っておいてください。特に初年度は思いも寄らぬ費用となります。例えば、健康保険は会社が半分負担しています。起業すれば2倍です。住民税は前年実績で決まります。会社員時代と違い、まとめて請求となります。私も起業当初、まとめて請求が届いた時には目が点になりました。あらかじめ、考えておくことが必要です。
資金とは、「起業初年度、軌道に乗せるまでの1年程度、最低限生活していける費用」ということです。飲み会や家族との外食は月に一度、あなたも我慢し、家族にも理解を得る。サラリーマンで居るうち、給料・ボーナスという固定給があるうちに、意識して確保しておきましょう。
小さく始める?大きく始める?どちらを選択するのもあなたの自由です。でも、ここで、良く考えてみましょう。
あなたにとって「会社設立」の意味は?

会社を創ることが必要と考えている起業初心者の方も多い。これが三番目の勘違いです。結論からお話します。個人事業主としてスタートすることで十分です。それはメリットとデメリットを客観的に考えれば一目瞭然です。
会社設立とは法人化するということですね。確かに会社設立にはメリットがあります。しかしながら、あなたの起業内容を考えた時に下記のことが必要ですか?
◆融資が受けやすくなる
(納得される事業計画書が必須)
◆経費としての計上項目が増える
(日当旅費など)
◆責任の所在が有限化できる
◆取引先が広がる
(法人取引を規定としている企業もある)
あなたがターゲットとしているお客様が法人取引規定のある会社だとすれば、やむを得ない状況かと思います。しかしながら、そのような方は稀ではないでしょうか。だとすれば、享受できるメリットは「社会的信用」くらいです。それはあなたの起業にとって、大きなインパクトがあるのでしょうか。銀行融資が受けられやすいと言っても必要がありますか。
逆にデメリットが目立ちます。法人住民税は赤字でも最低7万以上は払います。社会保険加入は強制的です。決算処理にあたり税理士への支払う費用を検討する必要があります。支出が多くなるだけです。
いやいや、そんな手続きは「自分でやるよ」と言いだす人がいます。
確かに専門家へ支払う費用はなくなります。でもですね、その知識を学ぶ時間、ご自身で処理する時間があれば、あなたの商品・サービスを充実させること、さらには集客することを考えましょう。
会社を設立することが起業の目的ではありません。自分らしく働き、稼ぐ力を身に着けた先にある「ありたい未来」です。最初から会社をつくり、事務所を借りてデンと構えて得られるものは「ヨシやるぞ」という高揚感だけではないでしょうか。全てがそうだとは言いませんが、ただの自己満足かと思います。
個人事業主として、「小さく初めて軌道に乗ってきた時に会社設立、法人化を考えれば良い」ということです。それが起業を成功軌道に乗せる近道となります。地道でもコツコツとご自身をブランディングし、育てていくことが大切です。
起業に必要な人脈

起業には人脈は欠かせないと考える人は40代、50代の会社員に多いものです。仕事経験が豊富な人ほど、得意先の〇〇社長、協力会社の△△部長などを思い浮かべます。これが四番目の勘違いです。
ここで良く考えてみて下さい。
◆最初からその人と関係が出来ていましたか?
そうではないですね。
起業も同じです。最初から人脈を持っているなんてことはありません。ちなみに私はミカン箱一個分の見ることのない名刺の束があります(笑)
もし、今から5分で、自分のことを応援してもらえそうな人、仲間の名前をフルネイムで書き出してみてくださいと言ったら、どれだけの人の名前が書けるでしょうか。きっと、20人も書き出せないのではないでしょうか。自分が考えている以上に、少ないものです。
起業とは前述のとおり「自分の創り出した働き方で責任をもって食べていくこと」です。働き方の方向性も定まっていないのに、最初から人脈が必要と言うことは勘違いです。起業に必要な人脈とは「起業後に、あなたの仕事やあなた自身を応援してくれる人」のことです。
まとめ
起業初心者の多くが必要と思っている「能力・資格」「資金」「会社設立」「人脈」の4つのことは勘違いです。あればあったで越したことはないという程度で結構です。
今回は起業初心者が陥る4つの勘違いについてお話ししました。今いま能力や資格も、資金も、人脈も無くたって起業するには全く問題ありません。行動することで腑に落ちてきます。自然と身に着いてくるものです。あなたが「ありたい未来」を望むのであれば、自信をもって一歩踏み出してみましよう。
それでは、「楽しむ」を大切に
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