「こころの定年」で考える50代からの起業
やりがいスイッチナビゲーターの相曽 尚人です。
50代に入ると働く意味を考える方が多くなると言います。会社の評価を得て、経済的にも安定しながらも「何か満たされない」感覚に陥る年代です。この「満たされない気持ち」を楠木 新さんは「こころの定年」と提唱しています。広く知られた言葉ですが、僕はこのフレーズがあまり好きではありません。定年と言うことが終了を思い出させるからです。
それは、さておき、なぜ50代になると「こころの定年」が顕著になるのでしょうか?
働く意味を見直す年代が50代である理由
それは「漠然とした将来不安」があるからです。定年を身近に感じる年代ということです。そのトリガーは役職定年、健康不安、人間関係、降格、配置転換、若手の台頭などが上げられます。会社人生をがむしゃらに走ってきた方ほど感じ方は強いとも言われています。人によっては鬱になってしまいます。そして働き方の意味を見直し始めます。
提唱者の楠木 新さんは、病気をきっかけに役職をはずれ平社員で復職した時、働く意味を考え始めたそうです。そして「書くこと」に自分のやりがい=第三の場所を見つけ、ベストセラー作家になりました。僕の場合は突然の降格左遷でした。このままで良いのか? 誰の役に立っているのか? 自分は何が出来るのか? なんとも満たされない気持ちでした。モヤモヤとイライラの繰り返し。簡単には「やりがい」はみつかりませんでした。
今だから言えることは、「人それぞれ、自分らしさ=個性にあった働き方がベストな方法」だと言うことです。それを生かす選択肢が起業であるということ。そして白紙の状態から始め、リスク抑えて小さく起業すること。そして提供価値をブランディングし、商品やサービスを創るとが大切だと言うことです。
やりがいに気付くヒント
「やりがい=第三場所」に気付くためには、コツがあります。あなたの好きなこと×出来ることは他人の興味を引くものなのか?を考えることです。あなたの好きなことや出来ることが必ずしも他人の興味の対象になるとは限りませんよね。
この「興味の対象になるが大事」です。好きなことで起業しても興味の対象にならなければ売ることはできません。成り立ちません。起業=(情熱・好き+出来る)×他人の興味(有益性)と言えます。起業とは、”「情熱・好き」と「出来る・スキル」で創り出した商品が、お客様の興味を引き、共感され、喜んでお金を出してくれること”と言えます。
この喜んでくれる、と言うことが「何か満たされない!」「誰かの役に立っているのか?」の迷いを解消してくれます。お客様の困りごとが解決に結び付いたとき、「こころの定年」を抜け出すことができます。それが第三の場所であり、起業と言う選択肢です。
「楽しむ」を大切に