起業のヒント、4度目の転職をした40代会社員の勘違い「長い目で見た時の損得」の意味とは
やりがいスイッチナビゲーターの相曽尚人です。
たまたまキャッチコピーが気になる転職サイトを見ていたら、後輩の顔が浮かんできた。43歳の彼は、前職は誰もが知るコンピューターメーカーのサラリーマン。気さくで、まじめ、気遣いのできる人柄。良く酒を飲みながら話をした。そんな彼が4度目の転職。僕が会社を早期退職した、2年後だった。人間関係も良好、給料に不満があるわけでもない、ましてや病気でもありません。何だと思いますか?
将来の不安を感じる40代・50代会社員の相違点と共通点
それは、漠然とした「将来の不安」です。話をしてみると、4回の転職理由は、評価されている自分を感じない、この仕事に向いてないのではないか、何かしっくりこない。「長い目で見た時の損得」を考えた時、生き方に不安を感じてしまった。これが最後のチャンスかもしれないと思い転職したとのこと。
彼の転職癖は、評価されている自分が見えない、疎外感を感じてしまい、転職を繰り返していたということですね。ミドルエイジに入ると「働く意味を見直す」方が増え始めます。自分の年齢を意識し、時間を気にし始めるということです。「将来の不安」を感じる40代・50代には、2つのタイプに分かれます。
①予期せぬ出来事に働く意味を見直す
②満たされているのに、漠然と働く意味を見直す
です。では、相違点と共通点はなんでしょうか。
◆相違点は
①の方は、会社人生の空しさを感じ、働き方を見直し始めます。
②の方は、埋没感(存在感や成長感を失う、役立っている感の消失)から働き方を見直します。
◆共通点は
「今のままで良いのか」という意識です。人生の後半戦に入った時間意識です。
長い目で見た時の損得勘定とは
「今のままで良いのか」と言う意識の根っこにあるのが「空しさ」であり「埋没感」です。人生の前半戦を他人評価を得るために仕事をしていた。その結果、働き方と生き方にGAPを感じてしまい、迷い道に入ってしまったことです。何かが違う、このままで良いのかとモヤモヤし始めます。
まだ、彼は「長い目で見た時の損得」の本当の意味に気付いていないのかもしれません。いや、気付いていないと思います。転職=生き方を見つけるではありません。転職しても結果は「他人評価の人生」であることに変わりありません。
大切なことは、「人生の後半戦はどのように在りたいか」「何ために働くのか」と真剣に向き合うことです。その結果出てくるものが生き方です。「長い目で見た時の損得」は、人生後半を「夢中になって楽しむ」ことです。そのために働き方があるということです。働き方が先ではありません。生き方です。
「楽しむ」を大切に